
室内飼いの猫ちゃんにキャットタワーは必要か悩む飼い主さんも多いでしょう。結論から言えば、キャットタワーは猫本来の習性を満たし、ストレスを軽減するのに大いに役立つアイテムです。以下にキャットタワーを設置する主なメリットをまとめます。
- 上下運動でストレス解消: 野生時代の猫は高い木を登り降りして獲物を探したり敵から身を隠していました。そのため上下運動ができる環境があると良い運動&気分転換になり、ストレス解消につながります。
- 爪とぎ場所になる: キャットタワーの柱にはたいてい麻縄などが巻かれており、爪とぎポールとして機能します。猫は伸び上がって高い位置で爪を研ぐのが大好きなので、家具やカーテンの代わりに思い切り爪とぎできる環境になります。結果として家具や壁の傷防止にも役立つでしょう。
- 高所の安心リラックススペース: 猫は高い場所を好み、上から縄張り(テリトリー)を見渡すことで安心感を得ます。キャットタワー最上段の見晴らし台は、猫にとって自分だけの隠れ家&くつろぎスポットになります。暖かい空気が上に溜まるので居心地が良い点も魅力です。
- 誤って危険な場所に登るのを防ぐ: 登る場所がないと、猫はカーテンや家具棚などに登ってしまいがちです。キャットタワーがあればそちらを優先的に使うため、結果的にイタズラ防止にもつながる可能性があります。
このようにキャットタワーは猫の本能を満たし、室内での運動不足やストレスを解消する効果があります。特にワンルームなど運動スペースが限られる環境では、垂直方向の空間を有効活用できるキャットタワーは飼い主さん・猫ちゃん双方に嬉しいアイテムと言えるでしょう。
キャットタワーの選び方・置き方のポイント
次に、キャットタワーを選ぶ際のポイントや設置時の注意点について解説します。愛猫に合ったタワーを選ぶため、以下のチェック項目を参考にしてください。
タイプ(突っ張り式 or 据え置き式)を選ぶ
キャットタワーには、大きく分けて天井と床で固定する突っ張りタイプと床に置くだけの据え置きタイプがあります。それぞれメリット・デメリットがあるため、設置環境や用途に合わせて選びましょう。
- 突っ張りタイプ: 天井までポールを突っ張って固定する方式で、省スペースで高さを稼げるのが利点です。床と天井で支えるため安定感が高く、猫が飛び乗っても倒れる心配が少ないとの検証結果もあります。高い場所好きの猫には天井近くまで登れる突っ張り型が満足度◎。ただし天井高に合わせた組み立てがやや大変で、設置場所によっては使えないケースもあります(例: 天井に梁・照明がある、賃貸で突っ張りが難しい 等)。賃貸や和室(畳)でも手軽に使いたい場合は無理に突っ張らず据え置きを検討しましょう。
- 据え置きタイプ: 台座を床に置くだけで使えるタイプです。脚立なしでも組み立てやすく、一人暮らしでも設置しやすい手軽さが魅力。置き場所の自由度も高く、移動や模様替えも簡単です。ただし高さは突っ張り型ほど出せないため(せいぜい2段〜中型まで)、子猫やシニア猫用の低めタワーや、転倒リスクをとにかく減らしたい場合に向いています。なお据え置きでも壁際やコーナーに配置すれば安定しやすくなります。
サイズ・高さの確認(猫の年齢や頭数に合ったもの)
購入前にタワーの寸法をチェックし、お部屋に収まるか・天井高さに対応するかを確認しましょう。その上で、愛猫の体格・月齢に適した高さかどうかも重要です。
- 子猫や短足の猫には低め&段差の狭い設計: ジャンプ力の未熟な子猫やマンチカンなど短足種には、ステップ間隔が狭いタワーがおすすめです。理想は段差30cm以下で、無理なく登り降りできるもの。一般に生後3~4ヶ月頃からキャットタワーで遊べますが、昇れても降りられない事故も起こり得るので、子猫が使う際は飼い主がしっかり見守りましょう。生後6ヶ月を超えれば成猫とほぼ同じ運動能力になるため、若猫には大人用サイズでも問題ありません。
- シニア猫には段差が少なく低層タイプを: 7歳前後から高齢期に入る猫は足腰が衰え始めます。そのため高さ100cm以下の低めタワーや、最下段が10~20cm程度と上りやすい設計が安心です。ふらつき防止のためステップに柵や壁が付いているものだと尚安全でしょう。シニア期でも適度な上下運動は筋力低下の予防になるので、低めタワーであっても用意する価値は充分あります。
- 多頭飼育や大型猫には大型サイズを: 体が大きい猫や2匹以上で使う場合、全体の高さと幅にゆとりがある大型サイズを選びましょう。猫同士で遊ぶと勢いがつくため、小さすぎると不安定です。また大型猫種(メインクーン等)はステップ台の大きさも要チェックです。小さい台だとはみ出して踏ん張れず、滑落する恐れがあります。目安として、最上段やハウスのサイズが猫の体長より一回り大きいものが望ましいでしょう。商品説明に「大型猫対応」「耐荷重○kg」とあるものは安心です。
安定性・構造(転倒しにくい設計か)
猫が安全に使えるよう、安定感の高い設計かどうかも重視しましょう。具体的には以下の点をチェックします。
- 土台の大きさ・支柱本数: 底板が広く厚みがあるもの、支柱が2~4本と複数で支える構造のものはグラつきにくく倒れにくい傾向です。特に天井突っ張りタイプで支柱2本の製品(例: アイリスオーヤマのツイン支柱モデルなど)は安定感抜群です。省スペース優先のスリムタイプは支柱1本で細いものもありますが、耐荷重が低めなので大型猫には不向きな場合があります。複数の猫が同時に乗ると想定されるなら、太い柱+複数支柱で支える頑丈な製品を選びましょう。
- 素材・重量: 本体が重いほど安定します。木製や分厚いボードを使ったタワーは重量があり、猫が飛び乗っても動きにくい利点があります。その代わり移動は大変ですが、安全性を優先するなら重めの製品が◎。支柱の太さもチェックポイントで、直径10cm以上の極太ポールだと耐久性・安定性が高まります(後述のRAKU製品などが該当)。
- 固定方法: 据え置き型の場合、設置場所で壁や家具に付属ベルトで固定できる製品もあります。特に暴れん坊な子や地震が心配なご家庭では、固定具や滑り止めマットを活用し転倒リスクを減らしましょう。突っ張り型は基本的にビスなどでの固定は不要ですが、定期的にネジを締め直して緩みを点検することが大切です。
猫が好む素材・デザイン
どうせなら猫ちゃんが気に入ってくれる形状や素材のタワーを選びたいですよね。一般的なポイントをいくつか挙げます。
- ハウス・ベッド・ハンモック付きが理想: キャットタワーには隠れ家ハウス、見晴らし台、ハンモックなど休憩スポットが色々付属します。それぞれ用途が異なり猫の好みも分かれるため、できれば全て揃ったものがベストです。ハウスは「隠れて見張る場所」、ベッドは「開放的に甘える場所」、ハンモックは「包まれてリラックスする場所」として機能が異なります。多頭飼いなら頭数+1か所の居場所があると取り合い防止になります。
- 表面はふわふわ生地が人気: 猫は柔らかい毛布のような感触を好む傾向があります。タワーのステップ面がカーペットやボア生地で覆われていると爪が引っかけやすく登り降りもスムーズ。木製板むき出しだと掃除はしやすいものの滑りやすく踏ん張りづらいので、使用時に落下リスクが高まる可能性があります。毛足のあるふわふわ素材なら冬場も暖かく居心地◎です。ただし吐き癖のある猫ちゃんだと布は汚れやすいので、お手入れのしやすさとのバランスも考えましょう。取り外して洗えるクッション付きだと衛生的です。
- 爪とぎ素材の好み: 前述の通りほとんどのタワーは麻縄巻きポールが付属しますが、製品によっては綿ロープや段ボール素材の爪とぎパーツが付くものもあります。普段から好きな爪とぎ素材があるなら合わせて選ぶのがおすすめです。迷う場合は一般的に猫ウケが良い麻(サイザル麻)素材を選ぶとよいでしょう。タワー以外にも数カ所に爪とぎを用意すると猫のマーキング欲求が満たされやすくなります。
設置場所・安全対策
最後に置き場所や安全面にも気を配りましょう。キャットタワーはどこに置いてもOKですが、猫の性格や好みによってベストポジションがあります。例えば日光浴や外を見るのが好きな子なら窓辺に、飼い主によく甘える子ならリビングの人が集まる場所に置くのがおすすめです。逆にマイペースで静かな環境を好む猫には、人の出入りが少ない落ち着いた部屋に設置すると良いでしょう。また、小さなお子さんがいるご家庭ではタワーを登る子供の事故にも注意が必要です※。不安な場合はケージ内に設置できる小型タワーや、子供の手が届かない高さの設置場所を検討してください。
(※転倒の恐れもあるため、幼児がいる場合は充分注意しましょう)
キャットタワーおすすめ7選【省スペースから大型向けまで】
それでは、獣医師目線で厳選したおすすめのキャットタワー7選をランキング形式でご紹介します。限られたスペースに置けるコンパクトタイプから、多頭飼い・大型猫も安心の頑丈タイプまで幅広くピックアップしました。各商品の特徴と選んだ理由、どんな猫に向いているかを解説しますので、ぜひキャットタワー選びの参考にしてください。
まずは7商品を主要スペックと特徴で比較した一覧表をご覧ください。
🐱 キャットタワーおすすめ7選【省スペースから大型向けまで】比較表
順位 | 商品名 (ブランド) | タイプ・サイズ | 参考価格 (税込) | おすすめ度 | 安定性 | 省スペース性 | 対象猫 | 主な特徴 | メリット | デメリット | 購入先 |
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1位 | PETEPELA 突っ張り式キャットタワー | 突っ張り型 高さ~285cm 幅約60cm | 約10,000円 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | 成猫・多頭飼い | ・極太支柱で安定 ・ハンモック&隠れ家付 ・全面麻縄巻き ・高さ調整可能 | ・省スペースで高機能 ・上下運動たっぷり ・多頭飼い対応 ・手頃な価格 | ・上段は若干揺れる ・子猫には段差大 ・組立てに技術要 | Amazon・楽天 約10,000円 |
2位 | 福和楽 RAKU 木登りタワー | 突っ張り型 高さ183~270cm 支柱φ12cm | 約15,000~ 20,000円 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | 大型猫・活発猫 | ・極太支柱φ12cm ・透明宅宙船ハンモック ・木製パーツ高級感 ・大型猫対応 | ・圧倒的安定感 ・大型猫も安心 ・見晴らし抜群 ・耐久性高い | ・価格がやや高め ・一本柱で同時利用△ ・天井高要確認 | Amazon・楽天 Yahoo!ショッピング |
3位 | アイリスオーヤマ ツイン突っ張りタワー | 突っ張り型 高さ223~248cm L字型土台 | 約12,000円 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | 多頭飼い・大型猫 | ・2本支柱でW固定 ・コーナー設置型 ・爪とぎポール4本 ・U字ベッド付 | ・最高レベルの安定性 ・角置きで省スペース ・多頭飼いに最適 ・信頼の国内メーカー | ・高さ調整範囲限定 ・やや場所を取る ・重量がある | アイリスプラザ Amazon・楽天 |
4位 | Mau タワー トルテ mt-008 | 突っ張り型 高さ238~288cm 重量21kg | 約23,000円 | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | 質重視・多頭飼い | ・重量21kgで超安定 ・壁面固定金具付 ・洗練されたデザイン ・国産ブランド品質 | ・最高級の耐久性 ・おしゃれなデザイン ・地震対策万全 ・長期間使用可能 | ・価格が高い ・重くて移動困難 ・組立てに時間要 | Mau公式 大手通販サイト |
5位 | FEANDREA PCT160W01 | 据え置き型 高さ142cm 幅50×奥行45cm | 約7,000~ 8,000円 | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐ | 子猫・シニア・初心者 | ・低めステップ設計 ・組立て超簡単 ・ハンモック付 ・省スペース | ・全年齢対応 ・初心者に優しい ・コスパ抜群 ・女性でも組立可能 | ・高さ控えめ ・大型猫には小さめ ・安定性は中程度 | Amazon・楽天 FEANDREA公式 |
6位 | ニトリ 癒しの キャットタワー | 据え置き型 高さ165cm 幅71.5×奥行45cm | 約24,900円 | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | シニア・インテリア重視 | ・木目調デザイン ・低位置ハウス ・落ち着いた色合い ・適度な高さ | ・インテリア性抜群 ・シニア猫に優しい ・部屋に馴染む ・圧迫感少ない | ・活発な猫には物足りない ・やや揺れやすい ・価格がやや高め | ニトリ店舗 公式通販・楽天 |
7位 | カインズ 連結できる インテリアタワー | 据え置き型 高さ138cm コーナー三角形 | 約14,800円 | ⭐⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐ | ⭐⭐⭐⭐⭐ | カスタマイズ好き | ・拡張・連結可能 ・パーツ交換OK ・コーナー設置型 ・三角台座で安定 | ・カスタマイズ自在 ・長期的にコスパ良 ・成長に合わせ拡張 ・角のデッドスペース活用 | ・基本は低めサイズ ・拡張すると高額 ・入手先限定 | カインズ店舗 公式オンライン |
📊 詳細スペック比較
項目 | PETEPELA | RAKU木登り | アイリス ツイン | Mauトルテ | FEANDREA | ニトリ癒し | カインズ連結 |
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高さ | ~285cm | 183~270cm | 223~248cm | 238~288cm | 142cm | 165cm | 138cm |
設置面積 | 約60×60cm | φ80cm程度 | 70×55cm | 65×65cm | 50×45cm | 71.5×45cm | 59×59cm |
重量 | 約8kg | 約12kg | 約15kg | 約21kg | 約8kg | 約10.5kg | 約12kg |
耐荷重 | 10kg程度 | 15kg以上 | 20kg以上 | 25kg以上 | 8kg程度 | 10kg程度 | 12kg程度 |
支柱数 | 1本 | 1本 | 2本 | 2本 | 2本 | 2本 | 2本 |
爪とぎポール | 全面 | 全面 | 4本 | 2本 | 2本 | 2本 | 2本 |
組立時間 | 30~45分 | 45~60分 | 30~40分 | 60~90分 | 15~20分 | 20~30分 | 20~25分 |
では各商品の詳細を順に見ていきましょう。
1. PETEPELA 突っ張り式キャットタワー(スリムタイプ)
- 特徴: 床天井突っ張り式で高さ約2.8mまで対応するスリムなキャットタワーです。省スペースながら多段構造で、丸型の隠れ家ボックスやハンモック、展望台などパーツが充実。支柱には直径約10cmの極太ポールを採用しており、1本脚タイプながら安定感があります。柱全面に麻縄が巻いてあるので爪とぎ放題です。
- おすすめ理由: 獣医師として注目したいのは安定性と運動量のバランスです。突っ張り式でしっかり固定できるため、高さ160cm超の上段まで猫が飛び乗ってもグラつきにくく安心して見ていられます。上に行くほど少し揺れるとの指摘もありますが、転倒の心配は少ない構造です。高さが十分にあるため上下運動できて運動不足解消にも役立ちますし、ハンモックやボックスで休憩もでき、1台で遊び場+くつろぎ場の両方を提供できます。
- 適しているケース: 天井付近まで使えるので運動好きの活発な成猫にピッタリです。多頭飼いにも対応し、2〜3匹までなら同時に遊べます。スリム設計のためワンルームやマンション住まいで省スペースに設置したい飼い主さんにもおすすめです。ただ短足の子や子猫には段差が大きめなので、大人猫になってからの方が登りやすいでしょう。
- 購入先情報: PETEPELA(ペテペラ)はAmazonで人気の海外メーカー製です。Amazonや楽天市場で1万円前後で購入可能。高さ調整用の延長柱付きで、日本の一般的な天井高(約240cm前後)に対応します。組み立て時は突っ張り棒のバネをしっかり利かせ、安全に設置してください。
2. 福和楽 RAKU 木登りタワー(宇宙船ハンモック付き)
- 特徴: 通称「RAKU木登りキャットタワー」と呼ばれる、日本メーカー企画の突っ張り式タワー。直径12cmの極太支柱が一本そびえ、木登り感覚で駆け上がれる設計です。途中に3枚のステップ板と、最上部には透明なドーム型ハンモック(通称"宇宙船")付き。高さはパイプの継ぎ足しで約183〜270cmの天井高に合わせて調節できます。柱全面が麻縄巻きで爪とぎにも最適。木製パーツが多く高級感あるデザインです。
- おすすめ理由: 最大の魅力は圧倒的な安定感と見晴らしの良さです。極太ポール+突っ張り固定で、走り登ってもビクともしない安定性があります。実際、大型猫対応とうたうだけあり耐荷重性能は抜群で、多頭が駆け上がっても安心でしょう。また透明ハンモックは猫に大人気で、360°周囲を見渡せる開放感から取り合いになるほどとか。高所好きの子にはたまらない装備です。素材も木と麻が中心で耐久性が高く、長く使える一台として獣医師も太鼓判です。
- 適しているケース: とにかく登るのが好きなアクティブな猫や、運動不足気味の室内猫におすすめです。1本柱タイプなので多頭で同時に寛ぐには向きませんが、交代で登って遊ぶ分には2〜3匹でも問題なく使えます。特に大型猫(メインクーン等)や体重の重いコでも安定して遊べる数少ないタワーです。ただ部屋の高さが合わないと設置できないため、購入前に天井高を要チェック。また全体に高さがあるぶん下の方に隠れ家などがないので、仔猫やシニアは最初慣れるまで補助が必要かもしれません。
- 購入先情報: 福和楽RAKUシリーズはAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングで入手できます。価格はサイズや付属品によりますが概ね15,000~20,000円前後。日本語の説明書が付属し、突っ張り具合の調節方法なども丁寧に書かれています。交換用パーツ(麻縄ポールや透明ハンモック単品)も公式で販売されており、消耗しても買い替え可能なのが経済的です。
3. アイリスオーヤマ アイリスプラザ ツイン突っ張りキャットタワー
- 特徴: 大手アイリスオーヤマから発売の、支柱2本で固定する突っ張り式キャットタワーです。床面はコーナーに収まりやすいL字型(土台幅約70×奥行55cm程度)で、天井高223~248cmに対応。上下2本の突っ張りポールで天井を支えるW固定構造のため、一般的な一本脚タワーより格段に安定しています。途中には丸形ハウスとU字型ベッド、ステップ台が複数あり、爪とぎ用麻縄ポールも2本装備。グレーを基調とした落ち着いたデザインです。
- おすすめ理由: 安定性重視の方に最適な一台です。突っ張り式+2本柱という安心設計で、活発な猫が飛び乗ってもほとんど揺れず倒れる心配がありません。実験的に成猫2匹が同時に駆け上がってもビクともしなかったとの声もあります。また角置きできる形状のため部屋の隅にスッキリ収まり、省スペースで設置可能なのも◎。付属のU字ベッドはふかふかでお昼寝に人気ですし、上下運動用ステップも広めで登りやすく、総合的にバランスの良いタワーとして獣医師から見てもおすすめできます。爪とぎポールが据え置き部と突っ張り部に計4本あるので、思い切り爪を研げる点もプラスです。
- 適しているケース: 多頭飼いのご家庭や大型猫でも安心して使えます。特に2〜3匹がじゃれ合っても倒れにくい安定感は、多頭飼育者に心強いポイント。部屋のコーナーを活用できるのでワンルームでも設置しやすく、省スペース性を重視する飼い主さんにも向いています。高さ調節範囲が狭め(約2.2〜2.5m)なので、それ以外の天井高の家では使えない点には注意しましょう。
- 購入先情報: アイリスオーヤマ公式通販「アイリスプラザ」や各種ネット通販で購入できます。価格は約10,000円台前半と、この安定構造の割にお手頃です。組み立ては説明書がわかりやすく30分程度で完成します。交換用の支柱パーツなどもアイリスから入手可能で、長く使える製品です。
4. Mau(マウ) タワー トルテ mt-008
- 特徴: 猫専用家具ブランドMauによる、スタイリッシュな突っ張り式キャットタワーです。高さは238〜288cmまで調節可能(推奨238〜275cm)で、重量約21kgというヘビー級の安定感を誇ります。太めの支柱2本+壁面固定用金具でガッチリ支える独自構造。スクエア型の隠れ家ボックスと丸形ステップ、そして頂上には広めの見晴らし台が配置されています。色はホワイト系でインテリアになじむ洗練されたデザイン。国産ブランド企画だけあり、作りや素材の質にも定評があります。
- おすすめ理由: インテリア性と安全性を両立したハイクラスなタワーです。21kgという圧倒的重量が安定感に寄与し、猫が勢いよく飛び乗っても微動だにしません。耐久テストでも長期間きしみが出にくく、複数猫が毎日使っても頑丈さを保てるとのこと。支柱には壁固定用パーツも付属し、地震対策も万全です。またMauタワーはデザイン性が高く、部屋に置いても圧迫感が少ない点も魅力。ホワイトを基調とした明るい色合いで、「家具のようなおしゃれなキャットタワーが欲しい」という飼い主さんの希望に応えてくれます。獣医師の視点でも、安心して長く使える品質と感じられるため自信を持っておすすめできます。
- 適しているケース: 質にこだわる飼い主さんや、おしゃれな猫家具を探している方にぴったりです。安価なタワーではすぐ壊れてしまった経験がある方でも、本品の耐久性には満足できるでしょう。多頭飼いや大型猫ももちろんOKで、3〜4匹が乗ってもびくともしません。高さがあるため若く元気な猫向きですが、ステップ間隔は比較的余裕がありシニア猫でもゆっくり登れます。ただし価格は高め(2万円前後)なので、予算と相談の上でご検討ください。
- 購入先情報: Mau公式オンラインストアや大手通販サイトで購入できます。定価約23,000円ですが、セールで2万円弱になることも。送料無料(沖縄・離島除く)で届き、組み立てには付属の六角レンチ等を使用します。部品ごとの単品販売も行っているため、消耗したら交換しつつ長期間使えるのも嬉しいポイントです。
5. FEANDREA キャットタワー PCT160W01
- 特徴: 世界的に人気のペット用品メーカー・FEANDREA(フィアンドレア)の据え置き型キャットタワー。高さ約142cmと中型サイズながら、幅50×奥行45cm程度の省スペース設計です。最下段に安定感のある四角い土台、その上に広めのスクエアハウス、複数のステップ、ゆったりサイズのハンモックが付属します。各段のステップ高さが20cm前後と低めに設計されているのが特徴で、足腰に負担をかけず昇降可能。ポールは麻縄巻きで爪とぎOK。グレーのファブリック地で肌触りも良好です。
- おすすめ理由: 子猫やシニアまで安心して使えるユニバーサル設計が光ります。一般的なタワーはステップ間隔が30~40cmほどありますが、本製品は20cm程度と低く抑えられており、短足マンチカンや脚力の弱い高齢猫でも無理なく登れます。実際「一番下の台が床から20cmと低く、シニア猫も躊躇なく使えた」との声が多いです。また組み立てが非常に簡単で、パーツに番号シールが貼ってあり女性一人でも短時間で完成したという口コミもあります。初めてキャットタワーを買う方や力仕事が苦手な方にも優しい設計です。それでいて安定感も十分で、土台がしっかりしているため子猫が走り回っても倒れにくく安心できます。獣医師目線でも、全ライフステージの猫に幅広く使える親切なタワーだと感じます。
- 適しているケース: 子猫〜成猫〜老猫までオールマイティに使えるので、多頭で年齢差があるご家庭にも向いています。例えば「子猫用に低めタワーを買ったら成猫には物足りない…」という心配も、本品なら少なく済むでしょう。高さが控えめなので、高いところが苦手な怖がりな子や運動がゆっくりなシニア猫にも適しています。ハンモックは耐荷重7kg程度で大型猫が乗ると少し沈む場合がありますが、本体構造は頑丈なので中型までの猫ちゃんなら2匹同時に乗ってもOKです。
- 購入先情報: FEANDREA製品はAmazonをはじめ、公式サイト(Songmics)や楽天などで入手できます。価格は7,000〜8,000円前後とコスパ良好。色違いやサイズ違いモデルも多数展開されています。本モデルPCT160W01は特に日本のレビュー評価が高く、「組立15分で完了した」「猫がすぐ遊び始めた」といった好評が目立つ人気商品です。
6. ニトリ 癒しのキャットタワー(マロン)
- 特徴: インテリア家具大手ニトリが手がける、落ち着いた木目調デザインのキャットタワー。「癒しのキャットタワー」という商品名の通り、ダークブラウンの木目とグレー生地の組み合わせが部屋によく馴染みます。高さ約165cmの据え置き型で、幅71.5×奥行45cmと省スペース。2本の支柱で支え、途中に丸型の小部屋(ハウス)と半円型ベッド、展望台があります。最下段が地面からわずか数cmの高さにハウスが配置されているのも特徴で、床に近い位置で猫が出入り・休憩できる設計です。支柱は麻縄巻きで爪とぎ可能、全体重量は約10.5kgあります。
- おすすめ理由: 猫にも人にも優しい癒し系タワーです。ロータイプ設計で圧迫感が少なく、ワンルームでも圧迫感を抑えて設置できます。色合いもグレー基調で汚れが目立ちにくく、「部屋に木が生えたようなナチュラルな存在感」と評する声もあります。獣医師の視点では、最下段ハウスが低い位置にある点に注目しました。床近くにあることでシニア猫や体の不自由な猫でも簡単に出入りでき、安心してくつろげます。また高さが165cmと程よいので、ジャンプ力が落ちてきたシニアにも無理のない遊び場になります。もちろん若い子にとっても十分遊べる高さですし、2本柱で安定感もそこそこ確保されているため安全です。まさに「癒し」の名にふさわしく、猫も人もリラックスできるキャットタワーでしょう。
- 適しているケース: 飼い主さんのインテリア趣味を重視したい場合や、部屋に調和するおしゃれな猫家具が欲しい方におすすめです。ニトリ製だけありデザイン性と実用性のバランスが良く、初めてのキャットタワーにも向いています。特に老猫や運動が苦手な子がいるご家庭では、低めハウス+段差控えめな構造が使いやすいでしょう。重量10kg程度なので女性でも動かしやすく、掃除の際に移動も簡単です。ただし大型猫が全力で飛び乗ると多少揺れることもあるため、活発で体格の大きな子にはもう少し重量級のもの(例えば上記Mauタワー等)を検討しても良いでしょう。
- 購入先情報: ニトリ店舗および公式通販サイトのほか、楽天市場などでも販売されています(「メーカー直送」扱い)。価格は通常24,900円ほどですが、セールで20,000円前後になることも。組立品で届き、所要時間は大人2人で20~30分程度です。ニトリは他にも壁掛け型キャットウォークなどおしゃれな猫家具を展開しているので、合わせてチェックしてみてください。
7. カインズ 連結できるキャットインテリアタワー(コーナー型)
- 特徴: ホームセンターのCAINZ(カインズ)が販売する、拡張可能なユニーク設計のキャットタワーです。幅・奥行各59cm、高さ約138cmの据え置き型で、部屋の角にぴったり収まるコーナー三角形状になっています。最大の特徴は「連結できるシリーズ」という点で、別売りの5段ステップタワーや追加ポールと接続してレイアウトを拡張可能。タワー同士をジョイントで繋げば横長の遊具を作ったり、L字に配置したりとカスタマイズが楽しめます。基本ユニットである本品自体も、2本の支柱と3枚のステップ板、ハウスで構成されており安定性は十分。支柱は麻縄巻きで爪とぎできます。パーツ単位で交換購入も可能なため、傷んだ部分だけ取り替えて長く使えるのも嬉しいポイントです。
- おすすめ理由: 他にはないカスタマイズ性と経済性がおすすめ理由です。獣医師として、猫の遊び場は飽きさせない工夫が大事だと考えています。本製品なら後からパーツを買い足しできるため、猫ちゃんの好みに合わせて模様替えできるのが素晴らしいです。例えば最初はコーナータワー1台で様子を見て、もっと高さが欲しそうなら追加ステップを連結して高さを出したり、運動量を増やしたければ横にもう1台繋いで登り降りの距離を伸ばしたりと自由自在。また部品ごと購入できるため爪とぎポールがボロボロになっても簡単に交換でき、買い替えコストを抑えられるメリットもあります。安定感も想像以上で、2本脚+三角台座のおかげでコーナーにしっかりフィットしグラつきにくいです。総合すると長期目線でコスパの良いタワーとして獣医師も注目しています。
- 適しているケース: DIY感覚でキャットタワーを発展させたい方や、猫の成長に合わせて後から拡張したい方に向いています。子猫のうちは低め構成で、安全に慣れてきたらパーツ追加で高さUP…という使い方も可能です。部屋の角というデッドスペースを活かせるので、ワンルームでも場所を有効活用したい飼い主さんにマッチします。高さ138cmと低めなのでシニア猫にも優しいですし、多頭で遊ばせたい時は二連結で広々スペースにするとケンカも起きにくいでしょう。ただ唯一、カインズ実店舗が近くにない場合は入手がネット中心になる点と、追加パーツを揃えるとトータルではそれなりの価格になる点は留意してください。
- 購入先情報: カインズの全国各店舗か、公式オンラインショップで購入できます。価格は税込約14,800円(基本のコーナー型ユニット)です。別売りの5ステップ型(高さ174cm)や遊びパーツも各1〜2万円程度で用意されています。ネット通販では大型荷物扱いになるため送料に注意。商品コード(T28など)で検索するとヒットしやすいです。説明書も丁寧で、工具不要で組み立てられます。
まとめ
キャットタワーは省スペースなお部屋でも縦方向の空間を活用して、猫にとって快適な遊び場・くつろぎ場を提供できる優れものです。高さや構造、素材の違いによって様々な製品がありますが、大切なのは愛猫の年齢や性格、飼育環境にマッチしたものを選ぶことです。【突っ張り型 or 据え置き型】【高さ・安定性】【素材・居場所の充実度】などのポイントを踏まえて選べば、きっと猫ちゃんも気に入ってくれるでしょう。
今回ご紹介したおすすめ7選は、それぞれ特徴が異なりつつも獣医師の視点で安全性と満足度の高い製品を厳選しています。ぜひ比較表や解説を参考に、飼い主さんと愛猫にとって「これだ!」という一台を見つけてください。キャットタワーは設置後のメンテナンス(ネジの締め直しや汚れ掃除、パーツ交換など)も大切にしつつ、愛猫との楽しい室内ライフをお過ごしくださいね。