ホーム > フード > 処方食を食べない
「病院でもらった処方食を全く食べない」「においをかいで顔を背ける」。膵炎と診断された後、この壁にぶつかる飼い主さんはとても多いです。
食欲低下には必ず理由があります。焦らず、順番に確認していきましょう。
このページでわかること
処方食を食べない理由を把握しないまま対策しても効果が出にくいです。まず以下の3パターンを確認してください。
膵炎の炎症が続いている急性期は、痛みや吐き気で食欲自体が落ちています。フードの問題ではなく、まず体調回復が優先です。
処方食は治療目的で作られているため、嗜好性(食べやすさ)が一般フードより低い傾向があります。においに敏感な犬は拒否しやすいです。
高カロリー・高脂肪のフードを長く食べていた犬ほど、低脂肪の処方食を「物足りない」と感じやすく、食べるまでに時間がかかることがあります。
退院直後や入院中に「全く食べない」状態が24時間以上続く場合は、まず担当獣医師に相談してください。このページの対処法は、体調が回復傾向にあることを前提にしています。
担当獣医師に確認しながら、安全な範囲で試してみてください。
ドライの処方食に体温程度(37〜40℃)のぬるま湯を少量加えてふやかすと、においが立ちやすくなり食べやすくなります。量はフードの重量の20〜30%程度が目安です。熱湯は栄養素を損なう可能性があるため使わないでください。
膵炎の管理では、1回の食事量を減らして回数を増やす「少量頻回給餌」が推奨されることがあります。1回量が少なければ犬にとっての負担感も下がり、食べてくれる可能性が高まります。
ドライ処方食を拒否する犬でも、同じブランドのウェットタイプなら食べるケースがあります。担当獣医師に「ウェットタイプの処方食に変えても問題ないか」を確認してみてください。水分摂取量も増えるため、急性期後の回復期に特に有用とされています。
粗脂肪(乾物換算)が10%以下のものを選ぶのが基本です。パッケージ記載の成分表を確認するか、処方食であれば獣医師が適切なものを選んでくれます。
急性期を脱して症状が安定している場合、担当獣医師の許可を得た上で、低脂肪の市販フードに移行する選択肢があります。脂肪含量の目安は乾物換算(DM換算)で10%以下が推奨されることが多いです。
DM換算(乾物換算)とは:フードの水分を除いた状態の成分比率。水分量が異なるドライとウェットを同じ基準で比較するときに使います。計算式は「成分値 ÷(100 − 水分%)× 100」です。
膵炎の犬に向く低脂肪フードのランキングを見る食器の素材(金属・プラスチック・陶器)のにおいが気になる犬もいます。また、膵炎で腹痛がある犬は食べる姿勢で痛みが増すことがあります。食器台で少し高さを出すと楽に食べられるケースがあります(担当獣医師に確認を)。
上記に当てはまらない場合でも、5つの方法を試して3〜5日経っても改善しないときは、担当獣医師に現状を報告することをおすすめします。処方食の種類変更や食欲増進薬の検討など、医療的なサポートが受けられます。
膵炎の犬のフード選び基本(脂肪10%以下の根拠と選び方) 処方食はいつまで続ける?市販食への移行タイミングガイド担当獣医師に確認してからにしてください。急性期は特に、脂肪含量の管理が重要なため、何を混ぜるかによっては脂肪過多になるリスクがあります。体調が安定している慢性期・予防期であれば、同じく低脂肪なフードを少量加えることを認める獣医師もいます。
膵炎の犬の場合、長期間の絶食は推奨されません。24時間以上食べない状況が続く場合は、担当獣医師に連絡することをおすすめします。「食べさせなければいけない」という焦りからむやみに試すより、医療的なサポートを受けるほうが安全な場合があります。
フードの形状(ドライ・ウェット)自体よりも、脂肪含量のほうが重要です。ウェットは水分が多いため1食あたりの脂肪量が少なく見えますが、DM換算(乾物換算)で比較すると脂肪が高いものもあります。必ず乾物換算での脂肪量を確認するか、担当獣医師に相談してください。
市販のサプリや食欲増進を謳う食品の中には、脂肪含量が高いものや、膵炎の犬には不適切な成分が含まれるものがあります。担当獣医師に相談せずに使うことはおすすめしません。食欲不振が続く場合は、医薬品の食欲増進薬(獣医師処方)の相談が現実的な選択肢です。
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