腎臓病の犬に「何を食べさせるか」は、余命に大きく関わります。処方食群は一般食群の約3倍の生存期間という研究報告があります(Jacob et al. 2002 / JAVMA掲載RCT)。ステージ別リン量の乾物換算データで、正しいフードを選ぶ方法を解説します。
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Q1. 愛犬の腎臓病のステージは?
Q2. 現在もっとも気になる症状は?
※ この診断は参考情報です。フードの変更は必ず担当獣医師にご相談ください。
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ステージ別 フード中リン目標値(乾物換算)
出典: 国際腎臓病研究会 Staging of 腎臓病 2023年改訂版
成分値は各メーカー公開資料をもとに乾物換算した概算値です(2026年3月時点)。最新値は公式成分表でご確認ください。
| 順位・商品名 | リン (%DM) | タンパク (%DM) | 水分 (%) | 適合Stage | 月額目安 (5kg) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1位 yumyumyum 腎臓(ドライ) | 0.38% | 20% | 約10%(ドライ) | S2 S3 | 約9,000〜13,500円 (5kg犬・実売参考) |
| 2位 和漢みらい 腎臓用J | 0.56〜0.78% | 20% | 約10%(ドライ) | S1 S2以降は基準超 | 約7,500〜11,700円 (5kg犬・実売参考) |
| 3位 ロイヤルカナン 腎臓サポートS(ドライ) | 0.25% | 19% | 約8%(ドライ) | S2 S3 S4 | ¥9,200〜(3kg) |
| 4位 ヒルズ k/d ウェット缶 | 0.20% | 14% | 約78%(ウェット) | S2 S3 S4 | ¥11,600〜(24缶) |
| 5位 キドニーキープ(ドライ) | 0.24% | 15% | 約8%(ドライ) | S2 S3 | ¥12,400〜(3kg) |
※成分値は公開資料をもとにした概算値です。フード変更前に担当獣医師へご相談ください。
※成分値は乾物換算(%DM)。原材料記載値: リン0.34%、タンパク17.9%、水分10%以下。換算式: 原材料値÷(1-水分率)
※成分値は乾物換算(%DM)。原材料記載値: リン0.5%以上(上限約0.7%以下)、タンパク18.0%、水分10%以下。
国際腎臓病研究会ガイドラインとの関係について正直に記載します
このフードのリン量(乾物換算0.56〜0.78%DM)は、国際腎臓病研究会ガイドラインが定めるステージ2以降の目標値(0.2〜0.5%DM)を超えています。これはメーカーが意図したものです。「極端な制限による体力低下を防ぐ」という独自の考え方に基づき、あえて制限を緩めに設定しています。ステージ1の犬や、処方食への強い拒否反応がある犬への導入食として検討する価値があります。ステージ2以降への継続使用は必ず担当獣医師と相談してください。
世界で最も研究されている腎臓病専用食。Jacob et al.(2002)のRCT(中央生存期間594日 vs 188日、約3倍)はk/dを使用した研究。リン%DM 0.18〜0.22%はステージ3〜4の厳格な管理に向く。ウェットのため水分摂取も同時に確保できる。注意点: タンパク質13〜15%はやや低め。筋肉量が落ちやすい犬はサルコペニア対策も考慮する。
ダイエティクス社の腎臓病専用処方食。リン%DM 0.24%でステージ 2〜3の管理基準内。タンパク質15%DM程度でサルコペニア対策も両立。月間優良ショップ認定店での取り扱いがあり、入手しやすい。注意点: ドライフードのため水分摂取補助が必要。
国際腎臓病研究会準拠
ステージ1でのフード切り替えは「任意」
国際腎臓病研究会ガイドラインでは、ステージ1での食事療法は「検討する」レベルです。まず担当獣医師と相談し、原因疾患の管理と定期検査を優先してください。
目標リン量: 0.4〜0.6%DM
担当獣医師からフード変更の指示があった場合は、リン量0.4〜0.6%DM以内の製品を選んでください。下記の比較表をかかりつけ医との相談資料としてお使いいただけます。
注意: ステージ1では一般シニア食でも対応できる場合があります。フード変更は必ず担当獣医師の判断に従ってください。
ステージ2から食事療法を開始することが推奨される
国際腎臓病研究会ガイドライン2023年版では、ステージ2から積極的な食事管理が推奨されています。このタイミングを逃すと進行が加速するリスクがあります。
目標リン量: 0.2〜0.5%DM
第一選択: yumyumyum 腎臓ケア(1位)。和漢みらい 腎臓用J(2位)はステージ2の国際腎臓病研究会リン基準を超える場合があるため、ステージ1または担当獣医師に相談のうえ判断する。
筋肉量が心配な場合: タンパク質やや高めの5位(キドニーキープ)も選択肢のひとつ。担当獣医師に相談のうえ判断する
リン管理が最優先事項
ステージ3ではリン毒性ループが本格化しています。食事だけでリン管理が追いつかない場合、リン吸着剤の使用も検討(獣医師指示のもと)。
目標リン量: 0.15〜0.4%DM(より低い値を目指す)
第一選択: yumyumyum 腎臓ケア(1位) または ヒルズ k/d ウェット缶(4位)
水分補給が課題の場合: ヒルズ k/d ウェット缶への切り替え、またはyumyumyumに水を足して給与
「食べること」自体がQOLの核心
ステージ4では厳格なリン管理より「食欲を維持して食べてもらう」ことが最優先になる場合があります。担当獣医師と管理目標を再設定してください。
基本方針: できる限りリン制限を維持しながら、食欲を最優先。食べないより低リンで少し食べる方が大切
第一選択: ヒルズ k/d ウェット缶(4位。水分補給最優先)または yumyumyum 腎臓ケア(1位)
食欲が著しく落ちている場合: 「食べること」を最優先に。まずウェット形態を試し、安定したらyumyumyumへ移行を検討
「シニア向けフード」「腎臓に配慮した」と書かれた市販食は多数存在しますが、国際腎臓病研究会ガイドラインが定める腎臓病管理基準を満たしているものはほとんどありません。
| 項目 | 市販シニア食 | 腎臓病処方食 |
|---|---|---|
| リン含量(%DM) | 0.5〜1.2%ステージ2基準を超えることが多い | 0.15〜0.4%国際腎臓病研究会目標値内 |
| リン源の質 | 添加物リン(吸収率90〜100%)を使う場合が多い | 有機リン中心(吸収率40〜60%) |
| 生存延長エビデンス | 腎臓病専用の臨床データなし | RCTで594日 vs 188日(約3倍)確認済 |
| タンパク質設計 | 高齢犬向けに高め設定が多い | ステージ別の適正範囲内 |
| EPA/DHA配合 | 配合量が不明確なことが多い | 腎内炎症抑制量が配合されている |
「腎臓に良い」という表示だけでは不十分
日本のペットフード公正取引協議会のガイドラインでは「腎臓サポート」という表現に厳密な基準はありません。リン%DM値を乾物換算で確認し、国際腎臓病研究会目標値内であることを必ず確認してください。
腎臓病のフードを急に変えると食欲不振・消化障害が起きやすくなります。2〜4週間かけて段階的に移行することが獣医師の一致した推奨です。
移行中に嘔吐・激しい食欲不振が続く場合
無理に切り替えを続けず、ペースを遅らせるか元のフードに戻してください。食欲不振は腎臓病の犬にとって非常に危険です(低栄養・筋肉量の急激な減少)。担当獣医師に相談してください。
よくある質問
ステージ2以降では処方食が強く推奨されます。市販の「腎臓配慮」フードの多くは、ステージ 2〜4が必要とするリン制限(0.15〜0.5%DM)を満たしていません。Jacob et al.(2002)のRCT(約3倍の生存延長)は処方食を使用した研究であり、市販フードでの同等効果は確認されていません。
腎臓病の管理においてはウェットフードが推奨されます(獣医師一致見解)。ウェットは水分含量75〜80%で、慢性脱水状態に陥りやすい腎臓病の犬の水分摂取量を自然に増やします。ドライフードを使用する場合は、お湯でふやかす・水を混ぜるなど、水分摂取量を補う工夫が必要です。
腎臓病のフード選びに「絶対の正解」はなく、個体差があります。1位の商品が合わなかった場合は3位(ロイヤルカナン 腎臓サポートS)や4位(ヒルズ k/d)を試してください。いずれもステージ 2〜3基準内のリン量であり、成分値が同等であれば嗜好性の違いで選んで構いません。どうしても嗜好性が問題な場合は担当獣医師に相談してください。
なりません。リン吸着剤は食事療法を「補完」するものです。リン制限食+リン吸着剤の組み合わせが、ステージ3〜4での標準的なアプローチです。リン吸着剤の使用・用量は必ず獣医師の指示に従ってください。
血液検査でリン値・クレアチニン・SDMAの変化を確認するには、切り替えから1〜3ヶ月後の再検査が必要です。「元気が出た」「食欲が戻った」という行動変化は2〜4週間で感じられる場合があります。ただし、症状が改善しなかったり悪化した場合は早めに受診してください。
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獣医師
臨床10年以上現役獣医師・小動物専門
臨床歴10年以上の現役獣医師。日々の診療で腎臓病を抱えた多くの犬・猫と飼い主に向き合ってきた。「数値よりも、まずしっかり食べられること」を管理の軸に置き、飼い主への分かりやすい説明を大切にしている。LINEでのペット食事相談も担当。
最終監修日: 2026年3月 | 本記事のフード成分データ・ステージ別推奨内容・アフィリエイト商品選定基準を監修
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