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【獣医師監修】猫の口内炎は自然に治る?初期•末期症状、薬、抜歯の費用について解説

【獣医師監修】猫の口内炎は自然に治る?初期•末期症状、薬、抜歯の費用について解説

愛猫が口内炎に苦しむ姿を見るのは、飼い主の皆様にとってとてもつらいことです。

口内炎は、猫ちゃんが不快な痛みを感じ、その結果ごはんが食べれなくなるなど、飼い主の皆さんを悩ませる病気です。

✔︎ 「自然に治るものなのか、それとも何らかの治療が必要なのか?」
✔︎ 「口内炎の初期症状や末期症状はどのようなものなのか?」
✔︎ 「もし治療が必要であれば、どのような薬が使用されるのか?」
といった疑問をお持ちではありませんか?

本記事を読めば分かること

  • 口内炎の原因
  • 口内炎の初期•末期症
  • 口内炎は他の猫にうつる?
  • 口内炎の薬による治療法
  • 口内炎と命の危険性

本記事では、口内炎の原因から症状、そして治療法までをわかりやすく解説します。

猫の口内炎の原因

猫の口内炎の原因は、完全には明らかになっていません。

しかし、一部のウィルスや細菌、口内の微生物の多様性の低下、そしてこれら微生物への免疫反応の過敏さが、口内炎を引き起こす一因と考えられています。

そのため、口内炎の発症を予防するためには、これらの因子を理解し、可能な限りコントロールすることが重要だといえます。

口内炎の痛みを猫は感じるの?

猫の口内炎は非常に痛みを伴う疾患です。

痛みがあまりにひどいため、猫が食べたがらないこともよくあります。

猫の口内炎の初期症状

猫の口内炎の初期症状は、飼い主の皆さんが気付きにくい可能性があります。

一般的な口内炎の初期症状としては、

  • 固形物を嫌がる
  • 口の痛み
  • 過剰な唾液の分泌
  • 口からの出血
  • 口臭の悪化

などが挙げられます。

固形物を嫌がる(口の中の痛み)

猫が食事を避け始めたり、特に固形食に対して消極的になったりするのが最初の兆候です。これは口内の痛みによるもので、まさに口内炎が発生し始めている証拠なのです。

痛みが進行すると、口を開けるのが難しくなるため、飲み物を摂取することも困難になります。

口臭の悪化

また、口臭が増すことも口内炎の初期症状の一つです。これは、口内炎が進行し、口腔内の細菌が増えてきた結果と考えられます。

特に腐った魚のような臭いがする場合は、かなり口内炎や歯周病が進行しています。

過剰な唾液の分泌・口からの出血

異常な量の唾液の分泌、特に粘性の高い唾液や、口の周りが茶褐色の血で汚れている場合も、口内炎の可能性があります。

その他の初期症状

その他にも、猫が顔や口を机の角にこすりつけたりする動作が挙げられます。

これは口の中の痛みを和らげようとする行動であり、こうした変化を見つけたらすぐに獣医に連絡してください。

猫の口内炎の末期症状

病状が進行し口内炎が末期に入ると、

  • 著しい食欲低下、体重の減少
  • 口の中に潰瘍ができる
  • 性格が凶暴になる

といった、さらに深刻な症状が現れます。

著しい食欲低下、体重の減少

猫が固形食を完全に避け、流動食しか食べなくなるか、食事を全く摂らなくなることがあります。

体重減少や、全身的な衰弱も見られるようになります。

潰瘍

赤みや腫れが増え、口腔粘膜に潰瘍と呼ばれる病変が形成されることもあります。

潰瘍ができることで、口の開け閉めが困難になり、口の中を確認すると潰瘍によって、粘膜が真っ赤になっていることが確認できます。

そしてさらに唾液の分泌が増え、口臭はより悪化します。潰瘍が増えて、口内炎が末期まで進行すると、治療はより複雑で長期間にわたる可能性があります。

性格が凶暴になる

あまりにも強い痛みを感じるため温厚な性格だった猫が凶暴で激しい性格に変わってしまうこともあります。

猫の口内炎は自然に治る?

猫の口内炎は自然に治るものではありません。

そもそも口内炎の原因は不明ですが、おそらく歯垢に対する過剰な免疫反応が出てしまう体質の可能性が高いといわれています。

口内炎を放置せずに、毎日歯磨きなどのデンタルケアをこまめに行うことで、口内炎の進行は止まってくれることが多いです。

口内炎を治療しないとどうなる?

口内炎を放置すると、生活の質は大きく低下するリスクが高まります。

猫は絶えず口の中の痛みに悩まされ、食べることが難しくなることが多いです。

特に、口内炎による水分摂取不足で脱水症状が起こり、腎臓病などを引き起こすリスクが増えます。

適切な治療が施されないと、口内炎の症状は慢性化し、猫の苦痛は増す一方となるでしょう。

口内炎になった場合の寿命は?

口内炎に罹患した猫は正しい治療を行えば、何年も生きることができ、寿命も全うすることができます。 

ただし、FIVなどのウイルス疾患が原因となる難治性口内炎の場合は完治は難しく、猫エイズが発症する可能性も高いため、寿命は短くなってしまいます。

猫の口内炎の薬による治療

口内炎の治療には、薬物による内科療法や歯石除去や抜歯といった外科的な治療が行われます。

薬以外による外科治療

薬以外の治療法としては、外科治療があります。正直なところ、口内炎に最も効果的な治療法は外科治療(抜歯とスケーリング)です。

口内炎の原因が歯周病や歯肉炎である場合、適切な歯科治療により口腔内の状態を改善し、症状を緩和することが可能です。

また、症状が強い場合や薬による治療が効果を示さない場合は、抜歯が行われることがあります。

抜歯は、口腔内の炎症源を直接取り除くことができ、長期的な治療成功率が高く、全顎抜歯(全ての歯を抜く)では90%以上の割合で口内炎は寛解すると報告されています。

薬による内科治療

薬による治療としては、ステロイドや抗生物質が主に使用されます。

ステロイドは、全身的な炎症を抑えるための強力な薬剤で、初期の治療に効果があります。

しかしながら、長期使用による副作用があるため、徹底した投薬管理が必要です。

一方、抗生物質は感染症に対する治療薬として用いられます。メトロニダゾールやクリンダマイシンなどが主に使われ、感染源となる細菌を排除することで症状を改善させます。

しかし、これらの薬剤も長期的な使用には限界があり、効果が弱まることがあります。

抜歯などの手術にかかる費用

もし、重度の口内炎で抜歯が必要な場合はいくらくらい費用がかかるのでしょうか?

基本的に口内炎で行う抜歯は、

  • 全臼歯抜歯(奥歯である臼歯を全て抜歯する方法)
  • 全顎抜歯(全ての歯を抜歯する方法)

の2つに分類されます。

全臼歯抜歯にかかる費用は、歯のスケーリングも含めて10万〜15万程度です。

全顎抜歯は全ての歯を抜歯するため、全臼歯抜歯の2倍以上は費用がかかります。平均しておよそ30万以上かかる場合がほとんどです。

猫は口内炎で死ぬことはある?

基本的に死に至ることはありません。

しかし治療せずに放っておいた口内炎で、歯や歯茎までひどく化膿している場合、血管に細菌が入りこみ、心臓、肝臓、腎臓に影響を及ぼす全身の感染症を引き起こすことがあります。

そうなると、最終的には死に至る可能性があります。

口内炎の予防法と対策

残念ながら、猫の口内炎を完璧に予防することは難しいです。

ただし、毎日の歯磨きでお口の中の衛生状態を良好に保つことや、信頼できるサプリメントを使うこと、定期的に動物病院で診察を受けることは非常に重要です。

また、3種ワクチンを定期的に受けることで口内炎を悪化させるカリシウイルスを予防することも大切です。

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まとめ

猫の口内炎は、強い痛みを伴い生活の質を著しく落としてしまう厄介な病気です。

初期症状の発見と適切な治療が重要で、自然には治癒しないため、獣医師の適切な指導のもとでケアを行うことが求められます。

また、末期症状が現れた場合や、適切な治療が行われない場合には、命に関わる可能性もあるため、口内炎の予防と早期発見・治療が重要です。

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  • この記事を書いた人
院長

院長

国公立獣医大学卒業→→都内1.5次診療へ勤務→動物病院の院長。臨床10年目の獣医師。 犬と猫の予防医療〜高度医療まで日々様々な診察を行っている。

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