【獣医師が解説】子犬のおへそが出ている「でべそ」の原因と治療法(臍ヘルニア)
「でべそ」の子犬について
子犬を飼っていると、時折「でべそ」になる子犬を見かけることがあります。「でべそ」とは、おへそが突き出る状態のことを指します。この「でべそ」は実は「臍ヘルニア」という病気の一つです。今回は、この臍ヘルニアについて詳しく解説します。
原因
臍ヘルニアの主な原因は、子犬が生まれる時に、おへその周りの筋肉が完全に閉じ切れずに残ってしまうことです。これにより、内臓が腹壁から突き出してしまいます。この状態が「でべそ」です。この病気は遺伝的な要素が強く、特定の犬種に多く見られます。また、肥満などの生活習慣も影響を及ぼすことがあります。
主な症状
臍ヘルニアの最も目立つ症状は、おへそが突き出ている「でべそ」状態です。これ以外にも、子犬が元気がない、食欲が落ちる、嘔吐をするなどの症状がある場合、臍ヘルニアが進行している可能性があります。
治療法と対応
臍ヘルニアの治療は、主に手術によるものです。この手術では、突き出た内臓を元の位置に戻し、腹壁を閉じることで治療します。ただし、全ての子犬が手術の必要があるわけではありません。症状が軽微であれば、定期的な検査と観察による経過観察も一つの選択肢です。
予防と日常ケア
臍ヘルニアの予防には、適切な食事と運動が重要です。特に、子犬の成長期に適切な栄養を与えることで、筋肉の発達を助けることができます。また、定期的な健康診断も重要です。臍ヘルニアは、早期発見・早期治療が鍵となります。
おすすめのフードとサプリメント
臍ヘルニアの予防に役立つ食事としては、筋肉の発達を助けるたんぱく質を多く含むフードがおすすめです。また、脂肪分の適量控えることで、肥満を防ぎ、臍ヘルニアのリスクを減らすことができます。
まとめ
子犬の「でべそ」、正式には「臍ヘルニア」は、一見すると可愛らしいかもしれませんが、放置すると重篤な状態になることもあります。早期発見・早期治療が重要ですので、何か異変を感じたらすぐに獣医師の診察を受けましょう。