【獣医師が解説】犬のクッシング症候群について
愛犬がいつもより多く水を飲み、頻繁にトイレに行くようになった。そんな症状に気付いたら、クッシング症候群というホルモン病の可能性があります。この記事では、犬のクッシング症候群の原因から症状、治療法、予防まで詳しく解説します。
クッシング症候群の原因
クッシング症候群は、副腎皮質ホルモンが過剰に分泌されることで引き起こされるホルモン病です。このホルモンの過剰分泌は、脳の視床下部や下垂体、副腎の異常により起こります。また、ステロイドの長期的な投与も一因となります。
主な症状
- 多飲多尿:体内のホルモンバランスが崩れ、水分を多く摂取し排出するようになる。
- 食欲増進:ホルモンの影響で食欲が増す。
- 肥満:エネルギー代謝が低下し、体重が増える。
- 皮膚症状:皮膚が薄くなる、脱毛、皮膚感染症など。
- 筋肉の萎縮:ホルモンの影響で筋肉が萎縮し、体力が低下する。
治療法と対応
まずは獣医師による詳しい診察が必要です。血液検査や画像診断を行い、原因となる疾患を特定します。治療法は、原因により異なりますが、薬物療法や手術が一般的です。また、食事療法も重要な治療の一部です。
予防と日常ケア
クッシング症候群の予防には、定期的な健康診断とバランスの取れた食事が大切です。また、ストレスを避けることも重要です。日常的に愛犬の様子を観察し、異常が見つかれば早めに獣医師に相談しましょう。
おすすめのフードとサプリメント
クッシング症候群の犬には、低脂肪・高繊維の食事がおすすめです。また、必要な栄養素を補うためのサプリメントの摂取も考えると良いでしょう。
まとめ
犬のクッシング症候群は、適切な対応をすれば予後が良好な疾患です。愛犬の異常を早めに察知し、適切な治療を受けることが大切です。何か心配なことがあれば、遠慮せずに獣医師に相談しましょう。