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【獣医師解説】犬の前庭疾患:ふらついて歩けない症状の原因と治療法(老犬に多い)

【獣医師が解説】犬の前庭疾患について

愛犬がふらついた歩き方を見せたとき、飼い主さんは心配になることでしょう。特に高齢の犬に多い前庭疾患は、まるで酔っ払ったような歩き方や目の異常な動きを引き起こします。この記事では、犬の前庭疾患の原因から治療法までを詳しく解説します。

前庭疾患の原因

前庭疾患は、主に耳の内部にある前庭器官の異常によって発生します。前庭器官は平衡感覚を司る部分で、この器官が正常に働かないと犬は立ったり歩いたりする際にバランスを失います。また、中耳炎や脳腫瘍、高齢による神経の老化なども前庭疾患の原因となります。

主な症状

  • ふらついた歩き方
  • 目の異常な動き(眼振)
  • 頭を一方向に傾ける
  • 立ち上がれない、落ち着きがない

治療法と対応

まずは獣医師の診察が必要です。詳しい症状や体調の変化を伝え、必要であれば血液検査や画像診断を行います。治療は原因によりますが、原因が特定できない idiopathic vestibular disease の場合、自然に回復することもあります。しかし、中耳炎や脳腫瘍の場合は抗生物質やステロイド、手術などが必要になることもあります。

予防と日常ケア

前庭疾患の予防には定期的な耳のチェックが有効です。また、バランスを失うと転倒のリスクがあるため、家の中の安全対策も重要です。食事は消化しやすく栄養価の高いものを選び、適度な運動も心がけましょう。

おすすめのフードとサプリメント

高齢犬には、脳の健康をサポートするオメガ3脂肪酸や抗酸化物質が含まれたフードがおすすめです。また、ビタミンB群やマグネシウムなど、神経の健康に良いとされる栄養素を補うサプリメントも考えてみてください。

まとめ

愛犬の健康は飼い主さんの観察が鍵となります。何か異常を感じたら、すぐに獣医師に相談しましょう。そして、適切なケアと栄養管理で、愛犬が快適に過ごせるようサポートしていきましょう。

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