愛犬の口の中に腫瘍ができた、口臭が臭く食べ物を上手に飲み込むことができない…と言う事はありませんか?
もしかするとそれは、悪性腫瘍であるメラノーマが口の中にできているかもしれません。
メラノーマは非常に悪い腫瘍で、ものすごいスピードで増殖していき、あっという間にとんでもない大きさになる黒い色をしたできものです。
主に、口の中にできることが多く、口臭や口から出血したり、よだれを出したり、食べ物を嚥下(飲み込む)が困難になってしまいます。
本記事では、メラノーマの症状や治療、余命について獣医師が解説します!
メラノーマとは?
メラノーマとはメラニン色素を含んでいる細胞が腫瘍化したもので、良性の場合はメラノサイト、悪性の場合はメラノーマといいます。
メラノサイトは黒子のような黒い斑点が一般的で、大きさとしては大体5mmから2cm程度で、シニア犬で多く認められます。メラノーマは犬の全悪性腫瘍の7%を占めており、孤立性の腫瘍ですが、非常に浸潤性が高く、軟部組織や骨にまで広がることがあります。
皮膚にできるメラノーマはほとんどが良性腫瘍です。他には、口の中・目・足・爪床にできることがありますが、これらの部位にできた場合は多くの場合は悪性であることがほとんどです。
口の中(歯肉、舌、硬口蓋、軟口蓋、唇) にできる口腔内メラノーマや爪にできるメラノーマは非常に悪性度が高く、数ヶ月も生きる事はできません。
というのも、口腔内メラノーマは非常に転移しやすく、リンパ節や肺転移を引き起こします。多くの口腔内メラノーマは色が黒く見えますが、 一部のものはピンク色であることがあります。
犬のメラノーマはうつるの?
メラノーマは他の犬や人間にうつることはありません。しかし自分のリンパ節や肺などへ急速にうつる(転移する)ことがほとんどです。
メラノーマの好発犬種・年齢
メラノーマの好発犬種はゴールデンレトリバー・ミニチュアシュナウザー・コッカー スパニエル・ミニチュアピンシャーなどです。
また、多くはシニア犬で発症します。
メラノーマの初期症状・末期症状
初期症状
症状としては口腔内メラノーマの場合、口臭や口から出血したり、よだれを出したり、食べ物を嚥下(飲み込む)が困難になります。
一方、皮膚メラノーマは通常、色素沈着が見られる単発または多発の腫瘍として現れます。
末期症状
末期症状になると、メラノーマはどんどん大きくなり潰瘍と呼ばれる穴が空いたような状態になり、自壊してしまいます。
そこに口腔内細菌が感染することで、より強い口臭を引き起こします。そうなるとご飯を食べることはできなくなってしまいます。
そしてリンパ節転移や最後には肺転移を引き起こし、呼吸困難になります。
口にピンクのできものができた時の原因は?
犬の口内にピンク色のできものが見つかった場合、メラノーマ以外にもその原因は様々な可能性があります。
まず第一に考えられるのは、歯肉炎や口腔内の感染症です。これらは口内ケアが不十分だったり、食物が歯肉に詰まったりすることで起こります。
次に考えられるのは口腔内の腫瘍です。これらは良性である可能性もありますが、悪性(癌)である可能性もあります。
特に犬の口腔内のメラノーマは初期にはピンク色のできものとして現れることがあります。
その他、潰瘍や、口腔粘膜の慢性的な炎症、異物が口内に入った結果としての反応なども、口内にピンク色のできものができる原因となります。
いずれの場合も、ピンク色のできものが見つかったら、可能な限り早く獣医師に相談することが重要です。
メラノーマの進行速度
メラノーマは悪性度が高く、成長と進行が速い病気として知られています。
しかし、その進行速度は、メラノーマのタイプ、位置、犬の全体的な健康状態など、様々な要素によって影響を受けます。
一般的に、口腔内や足のメラノーマは急速に成長し、早期に体の他の部位に転移する傾向があります。皮膚のメラノーマは比較的ゆっくりと成長することが多いです。
また、メラノーマは個々の犬によって異なる速度で進行します。一部の犬では、メラノーマは数週間から数ヶ月で急速に進行します。
一方で、他の犬では、病気の進行がより緩やかで、数ヶ月から数年かかる場合もあります。
メラノーマの進行速度を理解することは、獣医師と共に適切な治療計画を立てるために重要です。
メラノーマの治療
メラノーマの治療は病状によります。
早期段階であれば、外科手術による腫瘍の切除が一番効果的です。
しかし、腫瘍が大きくなったり、体内に広がった場合は、化学療法、放射線治療、または免疫療法などが適用されます。
メラノーマの余命について
メラノーマになった犬のの余命は、腫瘍の大きさ、位置、転移の有無、そして治療の開始時期によります。
メラノーマの初期ステージで早期に適切な治療(外科手術など)が行われれば、1年以上生存する可能性があります。
以下が具体的なステージごとの生存期間です。
ステージ | 生存期間 |
Ⅰ | 1年 |
Ⅱ | 6ヶ月 |
Ⅲ | 3ヶ月 |
悪性黒色腫と診断され、手術のみで治療された犬は、手術後 4 ~ 6 か月の生存期間といわれています。
しかし、進行期や末期のメラノーマの場合、腫瘍が他の部位へ転移していたり、その大きさが手術での除去を困難にしている場合は、余命は数ヶ月から数週間と短くなる可能性があります。
ですので、犬のメラノーマの余命を延ばすためには、早期発見が重要です。
定期的な健康チェックと、飼い主自身が愛犬の身体に生じる変化を把握することが求められます。
メラノーマにオススメのフード3選
そもそも、メラノーマなどのガンに良いフードとはどのようなものなのでしょうか?
以下の条件を満たすものがガンの増殖や進行を抑え、長生きできるフードといわれています。
- 高蛋白質
- 低糖質(低GI)
- 高脂肪
- オメガ3脂肪酸などの免疫力をあげる栄養素
これら4つの条件を満たすガンに特化したフードはほとんどありません!以下で獣医師がこれらの条件を完全に満たすフードをご紹介します。
和漢みらいのドッグフードGAN+
メラノーマなどのガンを患う愛犬へ獣医師が最もオススメするフードは、和漢みらいのドッグフードです!
和漢みらいのフードは、製薬会社と獣医の共同開発したスーパーキノコ等89種類和漢植物を練り込んだ最新臨床栄養の愛がん犬用食事療法 です。
愛がん犬の食事療法・最新動物臨床栄養学として、
- 高品質な生肉(熟成鹿肉)
- 89種類の和漢ファイトケミカル原料使用
- 純度100%一番絞り油(酸化ゼロ)
- 低温低圧力製法
といったこだわり製法で丁寧に作られています。
また、ガンに良いとされる国産無農薬10種以上のスーパーキノコ (はなびらたけ・アガリクス・冬虫夏草・メシマコブ・ヤマブシタケ・メシマコブ・霊芝・チャーガ・マイタケ・シロキクラゲ)が使用されています。
以下のようなガン疾患において、非常に多くの飼い主さんと愛犬に和漢のフードは愛用されています。
悪性リンパ腫、脳腫瘍、黒色腫(メラノーマ)、乳腺腫瘍、膵臓ガン、肝臓ガン、脂肪腫、肥満脂肪腫、直腸ガン、口腔ガン、脾臓ガン、尿管ガン、皮膚ガン、肛門ガン、子宮筋腫、歯肉腫、エプーリス、扁平上皮ガン、血管肉腫、白血病、膀胱腫瘍、脳腫瘍
ヒルズ a/d缶
a/d缶は高たんぱく質と高カロリーに調整し、病気や衰弱から回復期のケアに役立つことが科学的に証明された、ウェットフードの特別療法食です。
栄養素の吸収を高めるため、消化性に優れた蛋白質、脂肪を使用しており、少量で衰弱時の栄養補給ができるようにエネルギー密度、たんぱく質、脂肪を調整しています。
また食べやすいようにフードはやわらかくなっており、かき混ぜると液状になります。そして科学的に証明された抗酸化成分を配合し、健康をサポートすることにより、免疫力を維持することができます。
ヒルズ エナジーアシストドライ
エナジーアシストは、疾患(例:がん)の回復期栄養ケアの犬の栄養管理に役立つことが科学的に証明された健康維持のための療法食です。
エナジーアシストに含まれる3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)は消化や吸収率が高く、愛犬の食欲をそそる夢中になるおいしさになっています。
ガンの痛みや増殖を防ぐ可能性のあるサプリメント
メラノーマなどの口の中にできるガンは特に癌性疼痛と呼ばれるガン特有のしんどい痛みが起こります。
そのようなガンのツラい痛みをとってくれるようなサプリはないのでしょうか?
実は人間でも流行りのCBDオイルが、犬のガンの痛みを軽減してくれる可能性があることが最近分かってきました。また、人間ではCBDオイルが癌細胞の増殖を抑制したとのデータもあるため、試す価値は大いにあります。
CBDオイルはフードに混ぜるだけなので簡単に投与でき、副作用が気になるかもしれませんが過剰量を飲まなければ副作用はほとんど出ません。
上記の画像は犬用に作られたCBDオイルM&Ns CBD OIL for Dogです。
人間のCBDを犬に与えることは危険ですので、必ず犬用を与えるようにしましょう!
本記事のまとめ
メラノーマは非常に増殖力の高い悪性腫瘍で、早期発見できなければ余命は1ヶ月もないことがほとんどです。
メラノーマを早期発見するために、毎日愛犬のお口の中を歯磨きのついでにチェックすることや口臭の変化に気づくことが重要です。
治療は基本的に外科手術になりますが、メラノーマができた場所によっては外科手術ができない場合があります。
その場合は抗がん剤やサプリメントなど対症療法で命をつなぐしか方法はありません。