症状の概要
なぜ腎臓病は症状が出にくいのか
猫の腎臓病は「沈黙の病気」とも呼ばれます。腎機能が75%以上低下して初めて目に見える症状が現れるため、飼い主が気づいたときにはすでにステージ2〜3に進行していることが少なくありません。7歳以上のシニア猫では年に2回以上の血液検査・尿検査が最も確実な早期発見手段です。
初期症状
初期に現れる症状(ステージ1〜2相当)
初期症状は他の疾患と見分けにくく、「老化のせい」と見過ごされがちです。以下の変化が続く場合は動物病院への受診を検討しましょう。
初期サイン
- 水をよく飲む(多飲):以前より明らかに水を飲む量が増えた
- 尿の量が多い・薄い(多尿):トイレの砂が以前より多く濡れる
- 体重の緩やかな減少:服を脱ぐと背骨・肋骨が触れやすくなった
- 被毛のツヤがなくなった・毛並みが荒れてきた
- 少し元気が減った・遊ぶ頻度が減った(老化との区別が難しい)
中期症状
中期に現れる症状(ステージ2〜3相当)
中期になると老廃物の蓄積が全身に影響を与え始め、より明確な症状が現れます。これらの症状が複数見られたら早急に受診してください。
中期サイン
- 嘔吐・吐き気(週に複数回繰り返す)
- 食欲の低下(好きなフードも食べ残すようになった)
- 口臭の変化(アンモニア・尿のような臭い)
- 口の中が荒れる・よだれが増える(口内炎の合併)
- 歯茎の色が薄い・白っぽい(貧血の可能性)
- 毛づくろいをしなくなった
- 高いところへ上らなくなった・動作が鈍くなった
末期症状
末期に現れる症状(ステージ3〜4相当)
末期の症状が現れた場合は、すぐに動物病院に連絡して指示を仰いでください。自己判断で様子を見ることは危険です。
末期サイン
- 何日も食事をほとんど食べない・飲まない
- 嘔吐が1日に何度も繰り返される
- 強い口臭(尿臭)が漂う
- 著しい体重減少・痩せが急速に進む
- 後ろ足がふらつく・頸部が下がる(低カリウム血症の可能性)
- 口・歯茎が青白い・白い(重篤な貧血)
緊急を要する症状 - すぐに動物病院へ
- けいれん・体の震えが止まらない
- 意識が朦朧としている・反応が薄い
- 呼吸が速い・苦しそう・口を開けて呼吸している
- 体が冷たい・体温が著しく低い
- 24時間以上完全に何も食べず飲まずにぐったりしている
受診の目安
症状出現時の緊急度判断
以下を参考に受診の緊急度を判断してください。迷った場合はかかりつけ医に電話で症状を伝えて指示をもらうのが確実です。
今すぐ救急受診が必要
けいれん・意識障害・口を開けた呼吸・体温が著しく低い場合は、夜間救急対応の動物病院に即時連絡してください。
翌日以内に受診が必要
24時間以上食事をしない・1日に5回以上嘔吐・後ろ足のふらつき・歯茎が著しく白い場合は、翌朝一番に動物病院を受診してください。
数日以内に受診を検討
水をよく飲む・食欲がやや落ちた・体重が急に減った・口臭が気になる場合は、数日以内に受診して血液検査を受けましょう。
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