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【犬の血尿|尿石症・腎臓病について】様子を見ても大丈夫?血尿の原因・治療について獣医師が徹底解説!

【犬の血尿|尿石症・腎臓病について】様子見しても大丈夫?血尿の原因・治療について獣医師が徹底解説!

(最終更新日:

愛犬の尿が赤い、何度も尿をする、排尿時に力んでいるといったことはありませんか?

  • 血尿は、尿中に血が混じっている状態です。
  • 血尿は、泌尿器や生殖器の異常によって引き起こされます。
  • 上記以外の原因としては、血液凝固または血小板障害の兆候である可能性があります。
  • 治療法は原因によって異なります。

血尿の原因

血尿の原因(膀胱結石)

血尿は泌尿器系(腎臓、尿管、膀胱、尿道)や生殖器などでの異常により起こります。

具体的には、腎臓と尿管(腎臓と膀胱をつなぐ管)、膀胱、尿道、前立腺(オスの場合)、および膣(メスの場合)が含まれます。

上部尿路の原因

時々、血尿は尿路の問題から生じることがあります。尿中の血液は、腎臓を含む上部尿路から発生することがあります。

犬の上部尿路での原因は以下のとおりです。

腎臓での感染(腎盂腎炎)

犬の腎臓の一方または両方が感染している可能性があります。腎臓で感染を引き起こすと、高熱が出たり、様々な重篤な症状を引き起こします。

腎結石

腎結石は片方または両方の腎臓でできる事があり、それにより尿中に血液が混入する可能性があります。

腎臓腫瘍

腎細胞癌などの悪性腫瘍ができた場合には血尿が出る事があります。腎臓にできる悪性腫瘍は、様々な臓器に転移を引き起こす事があります。

腎毛細血管拡張症

腎毛細血管拡張症全は、血管に異常がおこり、出血症状があらわれる遺伝性の疾患です。

コーギーなどの特定の品種には、腎毛細血管拡張症の遺伝的素因があり、尿中に血が混じる可能性があります。

下部尿路の原因

下部尿路には膀胱と尿道があり、尿を体外に排出します。

膀胱結石

膀胱結石は膀胱内に形成される石であり、炎症、血尿、尿道閉塞を引き起こす可能性があります。尿路結石は、食事、遺伝、感染症など、さまざまな理由で形成されます。

膀胱炎(下部尿路感染症)

下部尿路感染症は、犬の血尿の最も一般的な原因です。下部尿路感染症は、メス犬で起こりやすく、ストルバイト尿路結石症を併発することがよくあります。

膀胱腫瘍

犬の膀胱腫瘍(移行上皮癌、ポリープなど)は血尿や排尿困難を引き起こす可能性があります。

前立腺の問題

未去勢のオスは前立腺の問題の発生率が高く、前立腺肥大症・腫瘍・感染症などにより血尿を引き起こす可能性があります。

その他の原因

泌尿器系・生殖器以外の原因として以下のようなことも原因となる事があります。

  • 特発性(原因不明)
  • 化学療法(シクロフォスファミドなど)
  • 出血異常

血尿以外の症状

血尿以外の症状

血尿はピンク色または赤みがかったものまでさまざまですが、正常な色の尿であったとしても、顕微鏡で観察すると潜血が出ていることもあります。または尿に血の塊が含まれている場合もあります。

血尿以外の症状は次のとおりです。

  • 頻繁な排尿、よくしゃがむ
  • 排尿時に踏ん張る、しぶる(排尿困難)
  • トイレ以外での尿失禁
  • 排尿できない
  • 排尿する時に鳴く
  • 皮下、鼻、歯茎からの出血(出血異常)

膀胱炎などを引き起こしている場合、頻尿やしゃがむ姿勢を行います。去勢をしておらず前立腺肥大症を発症している雄犬では、排尿•便時にしぶりを起こすことがあります。

通常、上部尿路出血の場合、排尿時に不快感の兆候はありません。下部尿路が関与している場合、血尿以外に上記のような様々な症状が見られます。

血尿診断

血尿の診断

原因を特定するために、尿検査、尿細菌培養や画像診断を行います。血尿の原因が明らかにならない場合、特発性血尿と診断されることもあります。

血尿の治療

血尿の治療

治療法は血尿の原因によって異なります。

内科療法

血尿の原因に応じて、抗生物質や尿酸性化剤などを使用する事があります。


外科手術

膀胱結石の除去など、場合によっては外科的処置が必要になることがあります。

食事療法

膀胱結石がある場合は、特別な食事療法が必要になることがあります。

  • この記事を書いた人
院長

院長

国公立獣医大学卒業→→都内1.5次診療へ勤務→動物病院の院長。臨床10年目の獣医師。 犬と猫の予防医療〜高度医療まで日々様々な診察を行っている。

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