元気な愛犬が歳を取ってから、散歩を嫌がったり、足を引きずるようになったりしたら、それは変形性関節症のサインかもしれません。
関節で痛みを引き起こす変形性関節症は、老犬ではよく見られる病気です。
どの関節も関節症を引き起こす可能性がありますが、特に肘、腰、膝が一般的です。
変形性関節症の原因とは
変形性関節症の原因は、老化などにより軟骨の摩耗や損傷が進行した結果です。健康な関節は、軟骨がクッションとなり、滑液が潤滑油となっています。変形性関節症は、何年もかけて関節の破壊を引き起こす疾患で、関節に強い痛みを伴うようになります。
変形性関節症の症状って具体的にどのようなものなの？
変形性関節症の症状としては、歩く、登る、排便などの動作が困難になります。
具体的には、散歩のスピードが遅くなったり、よく昼寝をするようになり、食べる量が減ったりするのも、老化ではなく、変形性関節症の兆候であることがあります。また、以前のように触られる事を嫌がったりすることもあります。
愛犬にそのような兆候が見られたら、速やかに獣医師に相談しましょう。このような症状を単なる老化と勘違いしないことが肝心です。
変形性関節症にはどのような治療を行うの？
そのような生活の質を落としてしまう厄介な変形性関節症の治療はこれまで、NSAIDsと呼ばれる痛み止めなどしかありませんでしたが
2023年にリブレラという注射薬が加わりました。
リブレラは副作用が少なく、初期の腎臓病の犬などにも安全に使用できる革命的な注射薬です。
本記事ではリブレラの効果や副作用、値段などについても獣医師が詳しく解説しています。
新薬リブレラの画期的な凄い効果
リブレラは2023年3月に発売された非常に画期的な新薬です。
リブレラは、1ヶ月に1回投与するだけで効果が長期間持続し、毎日の投薬負担がありません。
これまで変形性関節症には、NSAIDsと呼ばれる痛み止めや体重管理などしか対処療法がありませんでした。
ですが、リブレラが発表されて以来、変形性関節症の犬の生活の質が大きく改善したという報告がいくつもなされており、効果はNSAIDsよりも高いです。
リブレラを愛犬に投与した場合、1週間で痛みの兆候の改善を実感したという結果があります。
また、リブレラはNSAIDsと異なる機序によって、犬の関節の痛みを軽減するため、NSAIDsで起こるような腎臓病の悪化などの副作用は比較的少ないとされています。
リブレラにより変形性関節症が完治するわけでは決してありませんが、痛みの管理や生活の質を大きく改善することが可能です。
そもそもリブレラとは？
ソリブレラの活性物質であるベジンベトマブは、痛みに関与する神経成長因子（NGF）と呼ばれるタンパク質に結合するように設計されたイヌ型モノクローナル抗体（タンパク質の一種）です。
リブレラがNGFに結合することで、NGFが神経細胞上の受容体に付着するのを防ぎ、痛みを緩和することができます。
このようにして、変形性関節症に伴う痛みを和らげることができるのです。
リブレラが、NGFに結合することにより以下のような効果を発揮します。
痛みの抑制
炎症性メディエーターの放出を抑制し、より多くのNGFを分泌させます。
神経の炎症を抑制する
変形性関節症を引き起こしている関節では、NGFが上昇しています。
リブレラは、NGFの作用をブロックすることにより神経の炎症を抑制し、関節に与える悪影響を軽減します。
リブレラの使用方法
リブレラは、犬用の注射用溶液です。
月に1回皮下注射を行い、推奨用量は0.5mg/kgとされています。
ソレンシアのメリットは副作用が少ない事
リブレラは腎臓病の犬でも使用できます。というのも、リブレラは、自然に作られた抗体と同じように、通常のタンパク質分解経路で排出されるため、肝臓や腎臓の関与はほとんどありません。
リブレラの最も一般的な副作用は、数%の確率で嘔吐や食欲不振があるくらいで、これといって大きな副作用はありません。
リブレラのデメリットはあるの？
リブレラはとても安全な薬ですが、有効成分であるベジンベトマブに対してアレルギーを示す犬には使用してはいけません。
また、リブレラは1歳未満の犬に使用することは避けなければなりません。
他にも、胎児に影響を及ぼす可能性が高いため妊娠中、繁殖中、授乳中の犬にも使用できません。
リブレラを他の薬と併用しても大丈夫？
基本的に併用しても問題のないことがほとんどです。
ですが、リブレラを投与する際に獣医師に今飲んでいる薬を全て伝えることが重要です。
リブレラの費用について
リブレラを動物病院で投与する際の値段相場は1回あたり、10000円〜15000円です。
決して安い薬ではありませんが、長期的に作用する薬であることや効果の高さを考慮すると、決して高い薬ではないと思われます。
関節炎にオススメのサプリは？
アンチノール
年齢を重ねた愛犬の関節の問題に悩んでいませんか？それなら「アンチノール」をお試しください。アンチノールは、あなたの愛犬がより健康的で快適な生活を送るための強力なサポートとなる、画期的なサプリメントです。
"アンチノール"は何がそんなに特別なのでしょうか？それはその成分にあります。
アンチノールは、ニュージーランドの豊かな海で育つ特別な貝、モエギイガイから抽出される脂肪酸「PCSO-524」を主成分としています。
これは余分な熱を加えずに抽出され、その新鮮さと栄養価を最大限に保つ方法で製造されます。このPCS0-524は、犬猫用製品ではアンチノールだけが持っている貴重な成分なのです。
さらに、このPCS0-524は91種類もの脂肪酸、そして健康に欠かせないEPAやDHAなどのオメガ-3脂肪酸を含んでいます。これは愛犬の体全体の健康維持に役立ちます。
「アンチノール」は、ただ関節の健康をサポートするだけでなく、皮膚・被毛、心血管、腎臓、神経・認知機能の健康まで守ります。
まとめ
リブレラは犬の変形性関節症の治療で、腎臓病でも使用可能な注射薬です。
月に1回打つだけで1ヶ月に渡って関節の痛みを緩和してくれます。
リブレラは安全な薬ですが、まれに副作用（嘔吐や食欲不振など）が出てしまうことがあります。
そのためリブレラを打つ際は獣医師としっかり相談することが重要です。
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