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【犬の脂漏症|画像あり】フケやカサブタの治し方・獣医師おすすめのシャンプーについて解説

【犬の脂漏症】皮膚が赤い・フケが出る・ベタベタする皮膚病|獣医師が解説!

犬の皮膚が赤い、油っぽい、ベタベタする、フケが多く出る、かさぶたがあるといった症状はありませんか?

上記の症状が認められた場合、脂漏症の疑いがあります。

脂漏症とは、文字の通り皮脂が皮膚から過剰に漏れている状態を指します。特に夏場に悪化することがあり、放っておくとマラセチアや細菌の増殖を引き起こし、外耳炎などの皮膚の感染症につながってしまうことがあります。

今回は犬で多い皮膚疾患である脂漏症について獣医師が解説をします!

犬の脂漏症とは?

脂漏症とは?


脂漏症とは皮膚から過剰に皮脂が出ることで、肌がベタベタしたり、フケやかさぶたができる皮膚疾患です。

というのも脂漏症の原因は肌の角化(ターンオーバー)異常にあると言われております。通常皮膚の角化は3週間ほどで終了しますが、アレルギー性皮膚炎や遺伝的な素因によって角化が短くなってしまうことがあります。そうなってしまうと皮膚のバリア機能が低下してしまい、脂漏性が発症してしまいます。

脂漏の原因は様々ですが、原発性と続発性に分類され、多くは続発生です。原発性は大体1歳位で発症する遺伝的な素因によるもので、続発性はアレルギー性皮膚炎や食事などが原因となります。

続発性であった場合は原発となる疾患を治療することで脂漏症のコントロールが可能ですが、原発性であった場合には完治する事は不可能です。

脂漏症で出るフケの種類(画像あり)

犬の脂漏症は出るフケの種類によって主に乾性脂漏症と脂性脂漏症の2つのタイプが存在し、それぞれ異なる特徴があります。

乾性脂漏症

乾いたフケとかさぶたができた乾性脂漏症の画像

乾性脂漏症は皮膚や毛が乾燥している脂漏症です。

白色で乾いたフケやかさぶたがでることが特徴です。

脂性脂漏症

ベトベトした脂っぽいフケがでている脂性脂漏症の画像

一方で、脂性脂漏症は皮膚や毛が過度に油分を含んでいる状態です。

脂性脂漏症で出るフケはワックス状の質感を呈し、黄色から茶褐色のフケが見られることが多いです。この状態はしばしばマラセチアの増殖によって悪化し、独特の臭いを伴う場合があります。

どちらの脂漏症のタイプも痒みを伴うことが一般的ですが、脂性脂漏症では特に強い痒みが見られる場合が多いです。

また厄介なことに、乾性と脂性の異なる脂漏症が一緒に起こっていることが多く、その場合は治療に時間を要します。

犬の脂漏症の原因

脂漏症の原因

脂漏症の原因は2つに分類され、遺伝的に脂漏症になりやすいシーズーやミニチュアシュナウザーなどといった犬種で起こる原発性脂漏症、遺伝とは関係のない様々な要因で肌のバリア機能が低下してしまうことで発症する続発性脂漏症に分類されます。

例えばアレルギー性皮膚炎や甲状腺機能低下症、クッシング症候群などといったホルモン疾患などにより続発性脂漏症は引き起こされます。

犬の脂漏症の症状

皮膚が乾燥することでフケが出てしまう脂漏症
フケとカサブタが出ている脂漏症

脂漏症の症状によって脂漏症は2つに分類され、乾性脂漏症脂性脂漏症の2つがあります。乾性脂漏症は皮膚が乾燥することでフケが出てしまう脂漏症です。

脂性脂漏症は過剰に皮脂が分泌されることで、皮膚がベタベタしたり、油っぽい状態になります。脂漏症の症状は以下の通りです。

  • 皮膚の赤み
  • かゆみ
  • 皮膚が臭い
  • 皮膚がカサカサしている
  • 皮膚がベタベタして油っぽい
  • フケやかさぶたが出る

また脂漏症によって皮脂が過剰に分泌されたり、フケが発生すると、マラセチアやブドウ球菌を繁殖してしまいやすくなり、マラセチア性皮膚炎、膿皮症、外耳炎を引き起こしてしまうこともあります。

その場合は赤みや強い痒みを引き起こすことがあります、特に夏場はこれらの感染症を引き起こしやすいので注意が必要です。

犬の脂漏症の治し方は?

脂漏症の治し方は?

脂漏症の治療法は基本的にシャンプー保湿が基本となります。シャンプーや保湿でも治らない場合は、ステロイドやシクロスポリンといった炎症や免疫を抑えるお薬を使用する場合もあります。

脂漏症のワンちゃんの皮膚は基本的に敏感な肌であることがほとんどですので、低刺激の脂漏症用シャンプーを使用する方が良いです。(後ほどシャンプーと保湿剤をご紹介します)

そして、低刺激のシャンプーを週に2回行い、必ずセラミドを含んだ保湿剤を用いて保湿を行いましょう。

脂漏症のほとんどが続発性脂漏症ですので、アレルギー性皮膚炎やホルモン病などの原発性疾患をコントロールすることで脂漏症の治りが良くなることがありますが、スキンケアも必ず並行して行うことが重要です。

脂漏症で使用する薬

シャンプーなどのスキンケアをいくらしても、脂漏症が治らない場合は併発疾患があり、それらの治療をしなければなりません。

よくあるのは、マラセチアの感染や皮膚炎などが脂漏症と同時に併発していることです。

マラセチアが感染している場合

外用療法(塗り薬)

  • アゾール系抗真菌薬(ケトコナゾール • ミコナゾール)
  • アリルアミン系抗真菌薬(テルビナフィン)

これらの薬は、マラセチア皮膚炎と脂漏症が併発している場合に効果的です。特にマラセチアが感染している場所に、これらの抗真菌薬を含むクリームやローションを塗ると良く効きます!

シャンプー

  • 硝酸ミコナゾール
  • クロルヘキシジン
  • ケトコナゾール
  • ピロクトンオラミン

などが配合されているシャンプーは炎症や痒みを和らげるとともに、マラセチアの増加を抑える効果があります。

全身療法( イトラコナゾール•ケトコナゾール)

これらの薬は、マラセチアの増加を抑制する効果があります。マラセチア皮膚炎の症状が重度である場合や、塗り薬だけでは効果がない場合に使用されます。

皮膚炎が起こっている場合

外用療法(塗り薬)

ステロイドは、脂漏症や皮膚炎の症状を抑えるのにとても効果的です。

耳、口、四肢、腋窩、鼠蹊部などのかゆみや皮膚炎が起こりやすい場所だけステロイドの塗り薬を塗ると副作用を最小限に抑えることができるため、非常に良いです。

全身療法(ステロイド•シクロスポリン)

全身で強い痒みがある場合は、プレドニゾロン(0.5~1 mg/kg 1日1回)などのステロイドやシクロスポリン(5mg/kg 1日1回)を投与することがあります。

ステロイドやシクロスポリンを使い、かゆみや皮膚炎が良くなった後は徐々に投与量を減らしていくことが重要です。

獣医師オススメのシャンプー・保湿剤などのスキンケア製品

脂漏症のシャンプーの目的は余分な角質を取り除くことです。

皮膚が改善するまで週に2回、かつそれを2~3週間あるいはそれ以上の頻度で続ける必要があります。

治療への反応によっては、シャンプーの頻度が週に1回になることもあります。

そして、シャンプーの後には必ず保湿剤を使って皮膚を潤してください。

保湿剤を使わないと、さらに乾燥肌が進んでしまいシャンプーが逆効果になってしまいます。

以下に獣医師オススメのシャンプーや保湿剤をご紹介します。

オススメのシャンプー

ケラトラックス ペプチドシャンプー(ベタベタのフケ用)

ケラトラックスには、サリチル酸が含まれています。サリチル酸には殺菌・抗菌効果と角質柔軟作用があり、皮脂に発生する菌の繁殖を防ぎ、脂っぽい皮脂を落とすことで、皮膚環境を改善します。

また、サリチル酸が角質層へ浸透することで角質が軟化し、脂漏症を悪化させる角質を除去しやすくなります。

ケラトラックスはベタベタの脂ぎった脂漏が出ている場合にオススメです!

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セボダーム 乾性脂漏症シャンプー (カサカサのフケ用)

セボダームは乾燥し、パサパサのフケのような脂漏が出ており、かさついた皮膚をしっかりと洗い上げる低刺激性のシャンプーです。

ビルバックが独自開発したスフェルライトという徐放技術に加え、キトサンサクシナミドを配合してありますので皮膚や被毛に潤いを与え、長時間にわたり清潔に保ち、また様々な損傷などから守る働きがあります。

セボダームは皮膚や被毛に優しく、また石鹸成分も含んでおりませんので毎日でも御使用になれます。

セボダームはカサカサのフケのような乾性脂漏が出ている場合にオススメです!

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オススメの保湿剤

脂漏症は実は皮膚が乾燥しており、それはセラミドの不足が原因です。

セラミドは、皮膚のバリア機能を維持する重要な成分で、保湿効果も期待できます。

ただし、保湿剤にセラミドが含まれているだけでは、十分な保湿効果を得ることはできません。以下のポイントにも注目しましょう。

  • 保湿剤には、セラミド以外にも、グリセリンやヒアルロン酸などの保湿成分が含まれているものが良いです。
  • 合成香料や着色料が入っている保湿剤は、犬の皮膚に刺激を与える可能性があるため、無添加のものを選ぶようにしましょう。
  • 保湿剤を塗る際は、シャンプー後にタオルドライした後に行うことが大切です。また、保湿剤を塗る前には、皮膚が清潔であることが重要です。皮膚に汚れが付着していると、保湿剤の効果が十分に発揮されない場合があります。

アフロートVETモイスチャライズフォーム

アフロートVETモイスチャライズフォームは、以下の成分が含まれている犬用の泡状の保湿剤です。

複合セラミド : セラミドは、皮膚のバリア機能を維持し、水分を保持する役割があります。この複合セラミドは、いくつかの異なるセラミドを組み合わせることで、皮膚の水分保持能力を高め、乾燥や外的刺激から肌を守る効果が期待できます。

フラーレン: フラーレンは、抗酸化作用が非常に強い物質です。活性酸素を除去し、細胞を守ることで、肌の老化を防ぎ、若々しい肌を維持する効果があります。

ジラウロイルグルタミン酸リシンNa: この成分は、保湿効果があり、皮膚の水分バランスを整える役割があります。また、肌のバリア機能をサポートし、外部刺激から肌を守る効果が期待できます。

ポリクオタニウム-51: ポリクオタニウム-51は、高い保湿力を持ち、皮膚の水分を長時間保持することができます。また、肌のキメを整え、肌の潤いを保つ効果があります。

総合的に、アフロートVETモイスチャライズフォームは、複合セラミドやフラーレンなどの成分が相互作用し、皮膚の水分を保持し、バリア機能をサポートすることで、乾燥や外的刺激から肌を守り、ダメージや老化を防ぐ効果が期待できます。

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Ermidra spray エルミドラスプレー

エルミドラスプレーは、以下の成分が含有されている犬用スプレータイプの保湿剤です。

グルコン酸亜鉛 ・・・ 毛包まで浸透し、代謝活性に寄与
ヤナギランエキス ・・・ 皮脂生成を正常に調整
D-パンテノール ・・・ 潤いを与え、乾燥から保護
ポリプロピレングリコール、グリセリン ・・・ 低刺激で保湿

これらの保湿・生理活性成分は、皮膚被毛の代謝システムに直接働きかけ、肌に潤いを与え、皮膚バリア機能を補整し、被毛コンディションを整えます。
アルコールフリーの低刺激処方なので、皮膚がデリケートな動物にも安心してお使いいただけます。

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犬の脂漏症の予防法

脂漏症の予防法は基本的にありません、ですがスキンケアを十分に行いしっかりとバランスのとれた食事をとることで皮膚を良好な状態にコントロールすることが重要です。

もし皮膚がベタついたり、赤みがあるなど異常があれば動物病院に行って、早めに診察を行った方がよいでしょう。

本記事のまとめ

脂漏症とは、皮膚が過剰に皮脂を出してしまうことで、皮膚が赤くなったり、フケのようなものが出たりする状態を指します。よく背中や顔、脇の下などに現れます。

脂漏症には、乾燥してフケが出るタイプと、油っぽくなるタイプの2つがあります。しかし、多くの犬は両方の症状を併せ持っていることが多いです。

原因としては、遺伝的な理由や体のホルモンのバランスが崩れる、食事の内容など、さまざまな原因が考えられます。

脂漏症を治療するためには、専用のシャンプーや保湿剤などを週に2回は継続的に行うことが重要です。

正しいケアと治療で、脂漏症の愛犬も快適に過ごせるようになります。

  • この記事を書いた人
院長

院長

国公立獣医大学卒業→→都内1.5次診療へ勤務→動物病院の院長。臨床10年目の獣医師。 犬と猫の予防医療〜高度医療まで日々様々な診察を行っている。

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