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【獣医師監修】犬の糖尿病おすすめ療法食5選|低GI・低脂肪フードの選び方

犬の糖尿病管理において、療法食は血糖値の安定に直結する重要な要素です。動物病院で処方されるロイヤルカナン「糖コントロール」やヒルズ「w/d」が代表的ですが、それぞれ特徴が異なります。この記事では獣医師監修のもと、糖尿病犬に適した療法食5選と選び方のポイントを解説します。

糖尿病用療法食に必要な条件

糖尿病の犬に与えるフードは、以下の条件を満たすものが適しています。

  • 高食物繊維:糖の吸収を緩やかにして血糖値スパイクを抑える
  • 低脂肪:膵炎リスクを抑え、適正体重を維持しやすくする
  • 低グリセミック炭水化物:大麦・全粒穀物など消化が緩やかなものを使用
  • 高品質タンパク質:筋肉量を維持するための適切なタンパク質
  • カルニチン配合:脂肪代謝を促進し、体重管理をサポート

糖尿病犬おすすめ療法食5選

1. ロイヤルカナン 糖コントロール

糖の吸収速度が遅い大麦を主炭水化物源として使用し、サイリウムをはじめとする複数の食物繊維を配合。タンパク質量を増量することで筋肉量の維持もサポートします。食べやすいドライタイプで、長期的な管理に向いています。

  • 食物繊維:高配合(大麦・サイリウム)
  • 脂肪:低〜中程度
  • 対象:糖尿病、肥満傾向のある犬
  • 販売:動物病院処方のみ

2. ヒルズ プリスクリプション・ダイエット w/d

低脂肪・低カロリー設計に高レベルのL-カルニチンを配合。可溶性繊維と不溶性繊維のバランスを最適化し、血糖値の安定と体重管理を同時に実現します。糖尿病以外にも肥満・消化器疾患に幅広く対応します。

  • 食物繊維:可溶性・不溶性のバランス良い配合
  • 脂肪:低脂肪
  • L-カルニチン:高レベル配合
  • 販売:動物病院処方のみ

3. ピュリナ プロプラン 獣医師向け食事療法食 EN(消化管)

消化器疾患と糖尿病が合併している犬に向いた療法食。消化吸収性が高く、胃腸への負担を最小限にしながら血糖値管理をサポートします。

  • 消化吸収性:高い
  • 膵炎合併例に配慮した低脂肪設計
  • 販売:動物病院処方

4. スペシフィック CRD-1 減量アシスト

欧州のエビデンスベースで設計された療法食。糖尿病と肥満を同時に管理したい場合に適しています。可溶性繊維のイヌリンとフルクトオリゴ糖を配合し、腸内環境の改善も期待できます。

  • 食物繊維:イヌリン・フルクトオリゴ糖配合
  • 脂肪:低脂肪
  • 対象:糖尿病・肥満合併

5. G.A.N.コントロール(グルコースアジャストニュートリション)

獣医師が開発した糖コントロールに特化した療法食。高タンパク・高脂肪・低炭水化物の設計で、血糖値への直接的な影響を最小限にします。消化器系への刺激を抑えながら、長期的な糖コントロールをサポートします。

  • 炭水化物:低炭水化物設計
  • タンパク質:高配合
  • 対象:糖尿病・悪性腫瘍合併例

療法食選びの3つのポイント

1. 愛犬が「継続して食べてくれるか」が最優先

どれだけ優れた療法食でも食べてくれなければ意味がありません。インスリン投与は食事と連動しているため、確実に食べてくれることが最優先条件です。

2. 合併症に合わせた選択

腎臓病が合併している場合はタンパク質制限が必要になり、膵炎がある場合は低脂肪がより重要になります。複数の疾患が合併している場合は必ず獣医師に相談してフードを決定してください。

3. フードを変えたらインスリン量の再調整が必要

フードを変更すると血糖値の変動パターンが変わるため、インスリン量の再調整が必要になります。フード変更は必ず獣医師に事前に相談してから行ってください。

食事療法の全体については犬の糖尿病に良い食事・フード選び、血糖値管理については犬の糖尿病の血糖値管理をご参照ください。また犬の糖尿病の症状チェックリストで状態の確認もしておきましょう。

さらに多くの療法食比較はおすすめ療法食ランキングでご確認いただけます。

よくある質問

  • この記事を書いた人
院長

院長

国公立獣医大学卒業→→都内1.5次診療へ勤務→動物病院の院長。臨床10年目の獣医師。 犬と猫の予防医療〜高度医療まで日々様々な診察を行っている。

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